訴 状
平成19年12月27日
熊本地方裁判所民事部 御中
〒863-0041 熊本県天草市****
原告 中 田 統
電話****
〒863-0001 熊本県天草市****
原告 植 村 振 作
電話 ****
〒863-0001 熊本県天草市****
原告 井 上 文 典
電話****
上記代表者 中 田 統
〒863-8631 熊本県天草市東町8番1号
被告 天草市長 安 田 公 寛
電話 0969-23-1111
天草切支丹館解体工事に係る公金支出差止請求等事件
訴訟物の価額 160万円
添用印紙額 1万3000円
請求の趣旨
1 被告は、天草市と木原建設(株)との間で締結した平成19年11月27日付け天草切支丹館解体工事請負契約に基づく公金の支出を行ってはならない。
2 被告は、天草市が上記契約に基づいて平成19年12月13日に木原建設(株)に支出した前渡金13,855,000円を天草市に返還せよ。
3 訴訟費用は被告の負担とする。
請求の原因
第1 当事者
1 原告らは、天草市の市民である。
2 被告は、天草市長として、天草市と木原建設(株)との間で締結した平成19年11月27日付け天草切支丹館解体工事請負契約に基づく公金の支出(以下「本件支出」という。)についての支出命令を発する権限を有する者であり、違法な公金の支出により天草市に損害が生じたときは、損害賠償の義務を負う者である。
第2
本件支出の違法性
1 本件支出の原因である天草切支丹館解体工事請負契約に係る工事指名競争入札において、被告が天草市建設工事低入札価格調査実施要領で定めた調査基準価格を設けずに入札を行ったことは、地方自治法第二条第16項及び同第17項の規定により無効である。したがって、無効な契約に基づいて被告がする本件支出は、何らの債務負担行為のない違法なものである。
2 上記契約の内容となる天草切支丹館解体工事は、市道城山公園線に大型工事車両を乗り入れて行う設計となっているが、当該市道は道路法第四七条第2項の規定により大型車両は通行できない。したがって、上記契約は履行不能な工事施工を内容としているから無効であり、無効な契約に基づいて被告がする本件支出は、何らの債務負担行為のない違法なものである。
3 被告は、上記契約の内容となる工事を行うために、上記市道の一部区間を平成19年12月1日から平成22年3月31日までの長期間、車両全面通行止めにしている。この通行規制は、道路の通行禁止等について定めた道路法第四六条、及び道路交通法第八〇条の規定に違反しており、地方自治法の上記条項により、行政行為として無効である。このように無効な行政行為を前提とする工事施工を内容とする上記契約は無効であり、無効な契約に基づいて被告がする本件支出は、何らの債務負担行為のない違法なものである。
4 被告は、天草切支丹館解体工事を含む本渡中央北地区まちづくり交付金事業に関する国への交付金申請に際して、交付の判断は、まちづくり交付金の事前評価時における客観的評価基準に基づいて行なわれ、「事業計画の内容を住民、議会等に周知していない等に該当しないこと」等が重視されることを国からの通知で知りながら、住民説明会などによる当該計画の周知及び合意形成努力を全くせずに、まちづくり交付金の客観的評価基準の確認シートの「計画について住民等との間で合意が形成されている」の項目に○印を記入して当該交付金の申請手続きをなし、これを得て事業を行っている。
このように、重要な事項について虚偽を記載した申請文書を提出し、国の交付金を得て事業を行うことは違法であり、違法な事業の一環である当該工事に関して被告がする本件支出は、何らの債務負担行為のない違法なものである。
第3 本件支出が行われる相当の確実性
本件支出は、既に契約が締結され、支払負担行為書が決裁されていること、更に、同契約に基づく工事前払金が既に支出されていることから、相当の確実性をもって予測される。
第4 監査請求前置
原告らは、平成19年11月22日付けで、天草市監査委員に対し、天草市と木山建設(株)との間で締結することが確実な平成19年11月27日付け契約の破棄等(同契約に基づく公金の支出の差止めと同じ趣旨)を求めて住民監査請求(以下「本件監査請求」という。)したが(甲第1号証)、同監査委員は、同年12月3日、本件監査請求を却下するとの決定をし(甲第2号証)、同月4日、原告
第5 結論
上記の通りであるから、原告らは、被告に対し、地方自治法第二四二条の2第1項第1号に基づき、本件支出の差止めを求め、また、同項第4号に基づき、本件支出の履行分の金額の返還を求めるものである。
付属書類
1 訴状副本 1通
2 甲号証の写し 各1通