住民監査請求書

                        2008年1月7日

天草市監査委員 殿

               請求人

                 住所  天草市****

                 職業  ******

                 氏名  中田 統

                   外 10 名

              

請求の趣旨

 旧本渡市は2市8町の合併により天草市になり、天草市が旧本渡市「都市再生整備計画―本渡中央北地区」に基づく「本渡中央北地区まちづくり交付金事業」を継承した。被措置請求人は旧本渡市長及び天草市長に亘るが、継続した同一事業に係る住民監査請求であるので本請求書を以て、本渡中央北地区まちづくり交付金事業に関する住民監査を請求する。

旧本渡市長は旧本渡市「本渡中央北地区まちづくり交付金事業」費用として、平成17年度一般会計より343,000,000円を支出し、天草市は天草市「本渡中央北地区まちづくり交付金事業」費用として平成18年度一般会計より465,000,000円を支出し、19年1月から同年12月までに当該事業費として688,849,640円を支出した。

被措置請求人は、当該事業に関する国への交付金申請に際して、交付の判断は、まちづくり交付金の事前評価時における客観的評価基準に基づいて行なわれ、交付金採択にあたっては「事業計画の内容を住民、議会等に周知していないこと」等に該当しないこと等が重視されることを国土交通省からの通知で事前に知りながら(別紙-1及び2)、住民説明会などによる当該計画の周知及び合意形成努力を全くせずに、まちづくり交付金の客観的評価基準の確認シートの「計画について住民等との間で合意が形成されている」の項目に○印を記入して当該交付金の申請手続きをなし、これを得て事業を行っている。

2004年12月24日発信の国土交通省の「まちづくり交付金の採択について」によれば、交付判断に当たり特に重要視する項目として

 ① まちづくりの目標と都市再生基本方針及び市町村の基本構想等の上位計画と矛盾していないこと

② アンケート調査、CVM法、個別事業単位でのB/C、ベンチマーク法等により、十分な事業効果が確認されていること

③ 計画の具体性など、事業の熟度が高いこと(下記のいずれにも該当しない)

・事業の内容及び規模が具体的でない

・事業計画の内容を住民、議会等に周知していない

・計画区域又は市町村全域の住民の相当数が反対の表明をしている。

が掲げられている。

ところで、本件まちづくり交付金事業計画を住民等に周知するための住民説明会は一切なされていない(別紙-3)。

上記の国交省通知に基づけば、事業計画の内容を住民、議会等に周知していない本件まちづくり交付金事業計画は欠格事項「③・事業の内容を住民、議会等に周知していない」に該当し、同計画が認可されることは考えがたい。

被措置要求人は、まちづくり交付金事業計画申請に当たり、国に提出すべき「まちづくり交付金の客観的評価基準の確認シート」において、計画について住民等との間で合意が形成されていない旨の記載をすれば、同計画が採択されないことをおそれ、且つ、確認シートの記載内容について、国又は第三者による確認がなされないというまちづくり交付金の事前評価システムの制度を悪用して、合意形成がなされている旨の虚偽事実(○印)を意図的に記入し、本渡中央北地区に関する都市再生整備計画を国土交通大臣に提出した。

更に加えて、既に決定した計画の公表後に多くの市民から「天草切支丹館整備事業」(取り壊し・改築)に対する反対の署名が市長に提出されていることや未だに地区住民の多数が天草切支丹館解体・改築工事に強く反対していること、天草切支丹館が建つ城山公園周辺遺跡について最も詳しい地元在住の歴史遺産研究・専門家の繰り返しの強い反対意見が表明されていること等を考慮すると、もし仮に、事前に当該整備計画が住民に周知されていれば、「計画区域又は市町村全域の住民の相当数が反対の表明をしている」にも該当することとなり、不認可は免れなかったはずである。

何れにしても、被措置請求人は国土交通省から示された「まちづくり交付金の採択について」を承知で、まちづくり交付金交付決定に当たり特に重視される検討項目に係り、虚偽事実を記載し、本渡中央北地区「まちづくり交付金事業」の認可を受けたことは明らかに違法であり、同交付金を充てた天草市の「都市再生整備計画(第1回変更)」に基づく当該交付金事業の執行のための公金支出は違法・不当である。

よって、監査委員は市長に対し、下記の通り勧告するよう求める。

1 市長は天草市が平成19年1月から同年12月までに当該事業費用として支出した公金688,849,640円を天草市に返還せよ。

2 市長は今後、当該事業に係る費用を公金から支出してはならない。

 

上記の通り、地方自治法第242条第1項の規定により、事実証明書を添付して、必要な措置を請求する。